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白い馬の季節2

「白い馬の季節」                             2005年中国映画
監督・脚本  ニンツァイ(寧才)
主演  ウルゲン   ニンツァイ(寧才)
     インジドマー  ナーレンホァ(娜仁花)
     漢民族の運転手ツァオ  チャン・ランティエン(常蘭天)

中国内モンゴル自治区に暮す古代の英雄チンギス・ハーンの話でも有名な伝統を重んじ、また誇り高き騎馬民族である遊牧民の滅びゆく文化への愛惜を描いた中国映画の問題作。
実は・・・モンゴルは、馬好きの私にとって憧れの地でもあるし「うるるん滞在記」で今はもう一児のママになってしまった(笑)お料理上手なタレント山口 もえちゃんが、3年程前の番組時にモンゴル国の遊牧民の伝統的な移動式テント型家屋「パオ」に大家族と一緒に生活した番組を拝見し羨ましくも憧れの目でその生活をTVで楽しみましたし・・・モンゴルを舞台に描かれたモンゴル民話の絵本「スーホの白い馬」は大人の私も大好きなお話でした。
しかし私は・・・終始、映画を観ていて(;へ:)(ノд-。)クスン涙だったのでした(笑)

スーホの白い馬―モンゴル民話スーホの白い馬―モンゴル民話
(1967/10)
大塚 勇三、赤羽 末吉 他

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そんなモンゴル民話「スーホの白い馬」みたいな広いモンゴルの草原を舞台にした絵本の世界をちょっぴり(笑)期待していた私は・・・共産国中国の自治区であるモンゴルの伝統的生活スタイルが環境問題も含め此処まで根底から覆され・・・時代の流れに遊牧民が翻弄されていたとは驚きましたし・・・(;へ:)涙が出て仕方ないのでした^^;

白い馬の季節1

モンゴル国とモンゴル自治区は違うのです。あしからず(。-_-。)。。o

白い馬の季節4

強い父さんが居て・・・優しい優しいお料理上手な母さんが居て・・・僕が居る。
そんなつつましくも先祖代々の暮らしの伝統を何の抵抗もなく継承し、守り何の疑いもなく淡々と生きてきた遊民族のウルゲン一家。
しかし、中国の改革・解放という政策の劇的な変革により自由市場経済路線を辿る為、乱開発や地球温暖化に代表される世界的な異常気象により豊かな牧草地は、砂漠と化してしまい次々に都会へと移住する遊牧民も多い中・・・・馬の名手であり誇り高い家長であるウルゲンの一家は息子のフフーの学校の月謝も滞納し、牧草地が無い草原で生活の糧である羊もどんどん餓死してしまうし先祖代々季節ごとに自由に移動してきた放牧地は国家が管理することになっていく。

遊牧民の従順な妻は、ハイウェイで自家製ヨーグルトを売り生活の活路を見出そうとするが・・・しかし、厳格な遊牧民の生活や価値感に誇りを持つ家長である夫ウルゲンは急速な社会のシステムの変化についていけないでいる。

去年読んだオノ・ヨーコさんの本にこんなことが書いてあった。男性は自ら作り出した「幻想の世界(社会・システム)」の中に生きている。
「今のような男性支配の既成観念では人間らしい未来を作る念願は出てこない。出てくるのは幻想ばかりである。いまや男性が架空的な存在になってしまった。男は社会に出て何と戦っているかと言えば・・・・観念と勝負しているだけである。名誉とか地位とかお金とか、いずれも観念ばかりではないか・・・」と、三島由紀夫を比喩して「三島由紀夫は自らの作り上げた幻想の中で死んでいった」「男性が架空的存在になったのは必然的で、この世の中の社会という物は女性が子供を産み存続していくし、女は社会の継続に直接繋がっているけれども・・・男性は、生まれてくる子供は本当は俺の子?か???と・・・実際にお腹の中で育て産む訳ではないので実感がないし非常に不安定な立場にある。そのため女性が生命を継続している間に何かを生み出さなきゃいけない。今の男性社会は女性の現実的な形態に対抗する為に作り上げたものである」(「ただのあたし」より)ここの所の文書を思い出してしまいました(笑)

あくまでも遊牧民であることの誇りにしがみつき現実を把握しようともしない夫ウルゲンと家族の生活の将来を第一に考え、新しい価値感や生活を受け入れようとする妻インジドマーの母であるからこその逞しさや自己犠牲やしなやかな強かさの対比が面白いし考えさせられる。
ある意味・・・・規制緩和による競争原理やグローバリズムで女性が社会に進出し、都合の良い所だけ女性上位でどんどん強くなり男性がそれに振りまわされ付いていけないのがわが国日本も含め世界的な現状ではないか?とも思ったのでした。

劇中で、街での生活に疲れ草原での生活に憧れを抱いている漢民族の運転手ツァオが何かとウルゲンの妻インジドマーに近づき親切にするのですが・・・その漢民族の運転手ツァオが、とうとう自分の気持ちを夫の居るインジドマーに打ち明ける「もし宜しければ、貴女と一緒に生活したい、出会ったのは運命だ・・・自分は貴女のご主人より優しい・・・」と言われ・・・インジドマーが言い返すセリフ「夫は優しい人です。偶然出逢った馬全てに乗るのはいけない」と相手にされず交わされる所・・・誇り高きモンゴル族の女性と母性を感じるシーンで好きです(笑)

白い馬の季節3

少年と年老いた白い馬との別れ・・・・馬好きの私は見ていて辛かったです。
馬って人間の言葉が分かるのです・・・乗ってると体温も感じるしとても心が癒されるんです。

今・・・中国は経済大国として物凄い勢いで成長しているけれど・・・劇中で中国政府の村長がウルゲンに吐き捨てるように「(自由奔放に移動する遊牧民生活は)もう古いんだよ!! 」そこで自分の身に何が起こっているのか初めて把握するウルゲンは男泣きします(;へ:) 世の中・・・飛行機や車で高速で移動しグローバルになり、医学も化学も進歩し便利になったけれど・・・本当の豊かさってなんだろう?って心(魂)からこの映画を観て考えさせられてしまいましたし・・・私が涙したのは・・・きっと、本当は貧しく可哀相なのは悲しい程に純朴なこの人達じゃない!私達なのだ!!滅びゆく草原の誇り高き騎馬民族の哀しみよりもっと深い所で、地球が何処かおかしな方向に流れ・・・もう後戻りできないのだという実感の涙だったのかも知れない。

ちなみにインジドマー役のナーレンホァ(娜仁花) さんは、実生活でもニンツァイ(寧才)監督のパートナーでもありこの「白い馬の季節」のプロディユーサーも勤めています。
流石!男女同権の国中国(そこで、妙に納得♪(笑)(=^^=)

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