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シンレッドラインタイトル

最近観た戦争がテーマの映画は、先日もご紹介した大東亜戦争時代の九州鹿児島県 鹿屋基地から本土決戦を遅らせる為の捨て鉢の作戦として多くの若者が「特攻作戦」により」沖縄の海で散った陸軍航空隊の話「俺は君のためにこそ死にいく」と、去年ハリウッド監督として日米両方の視点から描いたクリント・イーストウッド監督作品「父親達の星条旗」「硫黄島からの手紙」をご紹介しましたが、これもオリバーストーン監督によるベトナム戦争の実体験を描いた問題作「プラトーン」とともに観る価値のある映画と私的に思っている好きな作品をご紹介します。

『シンレッドライン』パラダイスは若者達の魂の中にある。

1998年 米国映画 (171分)
第49回ベルリン国際映画際グランプリ 金熊賞 受賞作品


監督 テレンス・マリック
原作 ジェームズ・ジョーンズ
音楽 ハンス・ジマー

キャスト

ウェルシュ曹長 ショーン・ペン
ウィット二等兵 ジム・ガヴィーゼル
ベル二等兵   ベン・チャップリン
ファイフ伍長  エイドリアン・ブロディ
ガフ大尉    ジョン・キューザック
ケック軍曹   ウディ・ハレルソン
ボッシュ大尉  ジョージ・クルーニー
スタロス大尉  エリアス・コーティーアス
トール中佐   ニック・ノルディ
マクローン曹長 ジョン・サヴェージ



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ジム・カヴィーゼル (2004/11/25)
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1942年8月 アメリカ軍と日本軍の大東亜戦争中最も激戦地になった「硫黄島」と「ガダルカナル」その後者のガダルカナル戦における激戦と戦争に於ける狂気を描いた作品。

東西140㌔ 南北45㌔に渡る南海の島ガダルカナルは1942年から半年の間、大東亜戦争時代を代表する激戦地の舞台となった島(現在のソロモン諸島)です。
そもそもは、連合軍が豪(オーストラリア)とを結ぶ太平洋の重要な拠点となる島で、日本軍は「この島を押さえれば、米豪両国を分断し豪は連合国から脱落する」と考え、其処に海軍が「ルンガ飛行場(現在はヘンダーソン飛行場)」を建設し始めこの島を足がかりにニューカレドニア・サモア・フィージーへの侵攻を計画していた拠点でもあった。
ストーリーは、多分・・・鉄底海峡(アイアンポトムサウンド*注*)から米軍がレッド・ビーチへ上陸し(実際は1個師団1万三千人とツラギ島に三千人を投入し二手に分かれて飛行場を奪う)テナル川から日本軍のトーチカの点在するムカデ高地(血染めの丘)での激戦をへて米軍がルンガ飛行場を占拠するという話。約2万の日本軍の犠牲者でもっとも多かったのが餓死で、「ガ島(餓島)」とも言われた島。


太平洋の其処は・・・悠久の時代から人々が住み生活を営んでいた美しい常夏の楽園の島。
エメラルドグリーンの美しいさんご礁の海・青い青い空・澄み渡る緑や空気・・・人々は争いなど知らず人を疑うことも知らない・・・・
そんな、美しいこの世の楽園のような島で国家の大儀と忠誠心を試されるべく日米双方の男達が戦っていたことなんて信じられない美しい自然を描写する冒頭シーンとエンディングロールで流れる美しい賛美歌にも似た島民の合唱歌。

しかし、戦争の無意味さを抉り出し追求するには余りにもリアルな爆音と「プライベート・ライアン」をも彷彿させる戦闘シーン・・・・
兵士になる前は、元は弁護士だったり、大工だったり祖国へ戻ればいわば普通の生活が男達には待っている・・・・戦争なんか知らない時には家族や恋人と美味しい食事をしたり、美しい恋人との甘い時を過したり・・・両親の無償の愛に育まれて来た・・・そんな、恋人や家族を守る為に戦い生き残る気力を継続する。女も夫や恋人の無事を毎日祈り・・・日々過す。

部下を守ろうとする元弁護士の士官。その無謀な戦闘計画の為に兵士に水の補給すら許さず、どんな人命を費やしても当然と考える自己の光明心しか頭に無い上官。戦いの合間にふと思い出す恋人や妻との甘いひと時を爆撃音でいきなり我に帰り銃で応戦する兵士。戦闘の爆音の恐怖で草の中で恐怖のあまり泣き伏せる男。
自分の戦友を殺したかもしれない敵兵への憎しみを戦闘の継続のエネルギーに変える兵士。
痩せ細った日本兵が唱える念仏・・・・それを見て敵兵も同じ人間であったと認識し少しほっとする米兵がいる。

生と死と戦争という非日常に於ける人間の狂気と業(そこで初めて人間の本質が試される)を深く抉り出した今までに無いタイプの静かな戦争を描いた問題作でもあります。



DSC00654シンレッドライン

ハリウッドスター俳優達が、テレンス・マリックの「天国の日々(78年)」以来沈黙を破り20年振りの大作作品に出演を志願した中・・・・オーディションでショーン・ペンと並び準主役級のウィット二等兵役を射止めたジム・ガヴィーゼル。あの、ジョン・トラボルタも端役でちょっこり(笑)出ています。
それまで非常に、露出度が少ない俳優さんだった事と・・・実は、弟一号が彼に顔が似ているのです。なので・・・とても感情移入してしまいましたが^^;演技も素晴らしい演技でした。

戦闘で優秀な経験ある上官が死亡し、未経験の者が指揮を任されていく中、その小隊は作戦の誤りから1個師団から離れてしまう・・・その時、幾度も脱走を繰り返す落ちこぼれ兵士だったウイット二等兵は恋人との甘い時を過した思い出だけが彼の唯一の救いだったはずなのに・・・女は本国で別の恋人を見つけ別離の手紙を戦地宛に送りつける(嘘はいけないけれど、せめて無事帰還するまで大人の嘘はつけないのか?うさぎさん(笑)男はロマンチストで繊細なんだよ^^;・・・その時、ウイット二等兵はとっさに小隊を救う為に日本兵が待つ密林に一人自ら囮(おとり)として潜入するが・・・その自己犠牲は・・・・何とも虚しく悲しいやるせない場面でした。
「組織」という社会で、翻弄されあえぐ男達・・・現代のシチュエーションでも十分起こり得る事例でもあるなぁ~と思いました。


「俺達(お前も)・・・どうせ死ぬんだ」この言葉は、今でも私の心に突き刺さるのでした。
究極は・・・人間は一人でこの世に生を受け・・・また一人で黄泉の国に旅立つ。それは、どんな階級の人にも同じ条件でたまたま戦争で死んだだけ・・・生きて行くことの方が本当は、地獄かも知れないと そんな監督のメッセージが込められていたのかも知れない。
そして・・・・私は、無神論者ですが「汝の宝は 汝の心の中にこそある」という一説を思い起こしてしまいました。

                    





*注*
鉄底海峡(アイアンポトムサウンド)とは日米が幾度となく海戦を繰り返した場所。三回に渡るソロモン海戦やルンガ沖海戦・80隻もの艦艇が撃沈されており鉄底海峡と名付けられている。現在も海上を航行する船舶のコンパスを狂わせる程海底には鉄の塊と化した太平洋戦争時代の軍艦の墓場でもある。戦艦「霧島」「比叡」巡洋艦「キャンベラ」「クインシー」「小鷹」などが海底に眠っているそうです。

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